11月1日号

ー超発想・政木和三氏の世界ー「一生懸命」から「一所懸命へ」

 今年80歳の政木和三氏はこれまでに約3000件の発明をし、現在もなお現役で様々な研究や開発を積極的に手掛けている。50歳を過ぎて始めたゴルフでは、76年度関西シニア選手権者となり、72歳の時にはアマとしては世界ではじめてのエイジシュートを達成、現在もなお300ヤード以上の飛距離を誇る腕前である。80歳の政木氏の生き様を見ていると人間の能力には限界がなく無限に可能性があるように思われる、その政木氏の発明と元気の秘密は?
1、近況と元気の秘密・・・生命体パワーで「疲れない」パワーを生む
 私は大正5年生まれで、現在80歳である。岡山にいるときはよく、ゴルフの練習をし、時には知人をコーチして、自分も100球ほど打って、その後は岡山駅まで歩いて帰る。そして1日1万歩の散歩は毎晩欠かさずに実行している。平日の朝は必ず6時に起きて、7時には林原生物化学研究所の自分の研究所に入る。土曜日には大阪の家に戻り、日曜日は大阪でゴルフをして、その夜は岡山に戻る。月曜日には研究室に出ている。その間、月に数回は全国各地に講演に出かけている。それで、よく「疲れませんね」と聞かれるが、それがわたしの日課になっているので、まるで平気である。私は若いころから「疲れない」と思うことにしている。真夏の炎天下のゴルフでも、「疲れない」と思ってプレーをしているので、少しも疲れない。眠る時間は1日に1時間だけ「熟睡すればよいと信じている。熟睡に入る1時間と、熟睡から目覚めるまでの1時間の合計3時間だけ眠ればよいと思っている為、4〜5時間も眠れば十分である。8時間は眠らないと睡眠不足になると思っている人は、6時間で起きると眠いのである。また、仕事でも、こんなに多く仕事をしたから疲れると思って仕事をするから疲れるのだ。人間の肉体は、潜在意識、生命体エネルギーによって自由になる。脳波をシータ波に下げて「疲れない」と思えば、肉体はその通りに動くものなのである。
2、腹式深呼吸で脳波がシータ波になった
 私は幼少のころ胃腸が弱く、青びょうたんなどと呼ばれていた。そこで小学校に上がるころ、寺の住職に腹式深呼吸というものを教えてもらた。最初のころは、7秒間でゆっくり息を吸い、それを下腹部をふくらませるように押し込んで7秒間止める。そして、ゆっくりと7秒間で息を吐き出す、という方法であった。こうした訓練を、毎晩1時間続けていくうちに、20秒間で吸い、20秒間止め、20秒間で吐き出す、1分間1呼吸ができるようにまでなった。そうするうちに、腹式呼吸をした後、部屋の中が、ポッと明るくなることが分かった。こうした状態が自然にできるようになった。そして10歳の時に、母親がお寺からもらてきたお経の本を見ていたら、どうしたわけかお経の意味が頭に浮かび、それを母親に語って聞かせた。後に、人間と脳波の研究が進み、私自身も研究をして解明したが、それは、腹式呼吸の訓練により、その時の脳波の状態がシータ波にまで達していたようである。
3、脳波をシータ波にすると10倍長生きしたことになる
 脳波をシータ波にすると、1年間が300分の1秒間に短縮されることになる。ということは、1年間には300年も経ったことになる。例えば私の発明が1件につき数秒で完成することは、数秒が何百年に相当すると言えるのだ。昭和7年に瞬間湯沸かし器を発明したのも、ある若い奥さんが冷たい水で台所仕事して手が、あかぎれだらけになったのを見た瞬間、設計図が完成していた。その時脳波をシータ波にして、人への愛情を持つことによって、10分の1秒間で出来上がってしまうのだ。私の発明品はすべて数秒間で完成している。頭を使おうと思うと、肉体の頭脳が働くために、一つのものを開発しようとしても、長い年月と膨大な研究開発費が必要になってしまうが、脳波をシータ波にすれば、素晴らしいインスピレーションが自動的に発生するから、私はただ待っているだけでよい。脳波をシータ波にするには、腹式深呼吸を極めること、信じること、そして無欲になり脳波を下げればいいのである。
4、脳波と感覚
 私たちが普通に生活している時の脳波の状態は18ヘルツ(Hz)くらいで、ベータ波と呼ばれている。リラックスして心が平静な状態を保っているときは15ヘルツくらいまで下がる。さらに13ヘルツ以下に下がるとアルファ波となり、肉体的感覚を超え、精神的感覚に近づく。11ヘルツ以下のアルファ波では、誰でもスプーンが曲げられる状態になっている。さらに脳波が下がり、8ヘルツ以下なるとシータ波になる。手術のときに麻酔をすると脳波は4〜6ヘルツくらいまでに下がる。シータ波になると生命体的状態になる。これは瞑想の極致に達したような精神状態といってもよいだろう。脳波が4ヘルツ以下になると、完全な無意識状態となり、仮死状態に近い脳波になっていくのである。私の場合は、脳波がシータ波状態になると、様々な超常現象が身の回りで起きている。そのひとつにインスピレーションが湧いて、発明や開発の発想がふくらみ、創造力が出てきて、頭の中で完成してしまうことがある。もっとも私の場合は、様々な分野で身につけた基礎知識が、その発想をふくらませる「受け皿」になっているという側面もあるが、それでも、生命体エネルギーの存在を感じずにはいられない。(10月11日インタビューより)
5、まとめ・左脳を鍛え力を抜くとヒラメク・・・まづは左脳が重要 (編者)
 天才と言われる人の共通点は、徹底した猛勉強により多くの知識を持っていることである。それがやがて、とてつもなく多くの発明やヒラメキのエネルギーにつながっている。これは最近右脳開発が注目を浴びているが、実際は左脳を強力に鍛えている人が右脳も活かせることを意味している。右脳は左脳を限界まで使うと本来のパワーを発揮するようだ。
 政木氏の場合は関西高工電気工学科卒業後、大阪帝国大学航空工学科研究室に入り、通信工学科・精密工学科などを経て、医学部で7年、その後、物理力学を研究し、大阪大学工学部工作センター長となっている。政木氏は幼少から80歳の現在もなお猛勉強を続けている。